日本に”上流階級”はいない
仏暦2552年05月30日 土曜日
ある、見識あるブログを拝見していてふと気がついた事。それは
「日本には上流階級はいない」
と言う事でした。
成る程、ジニ係数は只管増大を続け、収入格差は拡大する一方です。これに不動産資産の有無を加えると、格差は絶望的なものと言っても良いでしょう。だが、その金満家たちは一体何をやっているのか?
これは、歴史と他国の有り様と比較してみれば良いのです。そこで”上流階級”と目されている人々が何をやっていて、何をやって来たのかを見れば良いのです。
例えば、フランス革命で首をちょん切られたルイ16世とマリーアントワネット。彼らは、宮廷文化をそれなりに築いてきました。今日、フランスは宮廷が生み出したフランス料理やら煌びやかなファッション、美術品で大いに稼いでいます。
例えば古代人の社会。そこでは上流階級と言うのは神官や神聖な王であり、彼らは労働の代わりに神の力を操作すると信じられていた神事を行っていました。でも、酷い凶作等が起こると、彼らは神への捧げ物として人身御供になる運命でした。”上等なもの”こそが神を喜ばせ、神の怒りを鎮めるからですね。(^_^;)
例えばイギリスの貴族たちのnobless oblige。いざ戦争となると、彼らは身を呈して戦わなければなりませんでした。
さて、日本の富裕層や権力層は一体何をやっているんでしょうか? 何もやっていないじゃありませんか。
例えばこのブログを今現在飾っている「ココロ」の絵。この手のマンガ・アニメは今や日本の文化として世界に盛んに輸出されていますが、それを作ってきたのは自らの命を文字どおり削ってこれらの絵と物語を作り出してきた若者たちでした。今朝の朝日新聞が伝えるところでは、このようなアニメーターたちの年収は110万円とか。金持ちたちがそれら若者のパトロンになった、めぼしい作品を高価に買い上げた、なんて話はどこにもありません。
つまり、日本には
「文化や新しいモノを生み出すための余裕ある層」
たる”上流階級”が存在しないのです。彼らは、ひたすら他の日本人の生産力に寄生し、大きな趣味の悪い家をこさえたり、金をため込んでゴルフをしたり、と言う程度の事しかしていないのです。
そう言えば、第一次世界大戦以降、戦争は兵器と兵士が行うものとなりました。貴族がやっていた騎馬兵団は有効性を失い、完全に消滅しました。それでもイギリスではまだ貴族たちがその富と権威にしがみついています。だからイギリスは没落する一方です。かなり速やかに、日本もそうなりそうです。


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