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連載・幼稚園はワンダーランド―PTA


ヒロシマ・ナガサキ62年07月02日 日曜日

 PTAはアメリカ合衆国の制度です。そして、日本には例によっていつの間にか刷り替わってしまい、権威主義的な代物に変貌した制度と言えます。

 元来のPTAは親だけではなく、地域の人で子供の育成に関心がある人々が参画するものでした。自ら参画して良い働きをした人々は、当然そのコミュニティで有形無形の様々な報酬を得る事になります。また、当然ながら合議制ですから、どのような活動をするべきかは議論によって決まるものとなります。

 だが、我が国のPTAは端的に言って「学校が生徒の保護者の労力を徴発するシステム」として専ら機能しているとしか言いようがありません。何故その学校行事をする必要があるのかについて保護者側には何の決定権も発言権もないのです。

 これは幼稚園のPTAでも全く同じです。周辺幼稚園の話をあれこれ聞くと、中にはPTAがない幼稚園もあります。だが、それは当初から幼稚園側が行事の際の労力徴発をそれぞれの親に年度当初に割り当てると言う意味に過ぎません。親側には何の決定権もないと言う意味では同じですが、あたかも決定権があるかのように装うと言う欺瞞をやっていないだけ好ましいとも言えます。

 よって、園行事の際の労力徴発はPTAがあると役員に殆どの負担が行く事になり、詰まりは無限責任になりかねない訳で、当然ながら親たちからは非常に嫌がられる事になります。パートの仕事がある、下に子供がいる、と言うあたりが役員回避の理由として良く用いられます。廣島のかみさんも”逃げた”クチでした。(^_^;)

 逆に、性格的に活発で積極的な(つまりは外向傾向が高い)人は、自ら立候補する場合も結構ありました。既に出来てた母親どうしのネットワークで、”今年は皆でPTAやりましょ”と話がついていたと言う事があったのが、我が子の年中の時でした。

 とは言え、労力提供に対して園側が出す”報酬”があります。その子供を”目立たせる”と言うのが一番普通のやり方のようです。我が子の幼稚園の場合、運動会での選手宣誓役、クリスマス会の際の劇の主役、警察消防署訪問等の際の花束贈呈役等が、”ヒーロー・ヒロイン”の役回りとして、役員さんたちの子弟に割り当てられていたのは明らかでした。だが、我が子が年長の際には会長をやりながらその子がそれらの役を割り当てられなかった事もありました。酷い恥ずかしがり屋と言うお子さんでもなかったのであり、会長としての”奉仕”が不足だったと園側から認識されたものと思われます。なお、このやり方が成立する前提としては、当然ながら

「先生が決めた配役等に親や園児が素直に従うのが当然」

と言うことが成立していなければなりません。この意味でも、このやり方は二重三重に権威主義的と申せます。

 勿論、子供が目立つだけではなく、親本人が目立つと言うご褒美もありました。卒園式で祝辞を述べる等の機会がありました。しかも驚くべき事に、前年度の会長までもが卒園式の際に来賓として登場したのです。

 なお、かみさんの友人は公立幼稚園だったのですが、このような事は全くなかったと言う事でした。やはり幼稚園の差と言うのは非常に大きいものです。

 PTA役員をやる事に対する”報酬”は、他にもあります。私立小学校入学を狙っている場合には、面接試験において役員をやっていたと言う事はポイントになると言うのが専らの評判でした。だが、本当にそうかどうかは判然としません。と言うよりも、そのような人は小学校に行ってからもやっぱり学校からこき使われるだけと言う気もします。

 ここらへんの問題は例えば町内会等も全く同じです。町内会も、慣例だからと言う事で皆が納得できない仕事を押しつけられることが多々有る集団だと言えます。PTAでは、親が納得していなくても作業分担が回ってきます。解決策は唯一

「何をどうするべきかを含めた決定権の多くを参加者に手渡す」
「様々な活動を分割して、個々に参加するかどうかの決定権を皆に委ねる」

しかあり得ないと思うのです。

 ちなみに我が子の幼稚園の場合、我が子が卒園した翌年度、PTAの負担を減らすと言う方針を打ち出し、些末な行事も大幅にカットになったのでした。

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Comments

 毎度ドウモ~。
 それなりにデザインを考えてこうなりましたが、このデザインテンプレートは、未確定文字が酷く見えにくいです。おまけに「吉岡ゆうこラブリンク」を経由して趣旨がまるで違うトラックバックが次々来るので、苦笑しつつ削除する日々です。
 さて、やっぱりPTAの役員をやってしまったのですか、それも3年も!我が子方面でも、今頃になって「幼稚園の役員をやった誰それさんは(過労と負担から)物凄い夫婦喧嘩をやった」なんて話が聞こえてきます。やはりPTAとか町内会とか”も”一度完全に解体してやり直さないと駄目ですね。
 親がいろいろだというのは全くそのとおりで、こどもをまともに育てる事を第1に考えればやらなければならないことにそう大きな差はないと思われるのですが、皆さんいろんなことを勝手に想念なさっているようでして。
 なお、小生の住まいのように人口密集地帯だと、ブログ本体に記したように、殊更にPTAに入らなくても色々な親の行動が見えてしまいます。先生と駅でばったり、なんてのも日常茶飯事ですしね。

Posted by: 廣島 | 07/04/2006 at 06:50 AM

夏らしいデザインになりましたね。
さて、戦後「占領軍」の「民主化」政策、監視のために我が国にもPTAが導入されました。
実は、私も公立中学校のPTA役員を3年務めております。当然ながら役得(?)はなく、むしろ、学校側と親との橋渡し役のような感じです。
唯一の利点は、学校の先生方の「本音」を伺い知ることができるということでしょうか。それと、いろんな「親」がいるのだなぁ、ということも良く分かります・・・。親は子の鏡とは良く言ったものです。

Posted by: ぴろの宮 | 07/02/2006 at 07:55 PM

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